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≪旅スマ2対談≫ 散策編

・第一回 『山手の高級なイメージと下町風情の混在する麻布十番界隈を歩く

〜株式会社旅行新聞新社・代表取締役石井貞徳氏と
          トラベルキャスター&旅スマ津田令子〜

東京アメリカンクラブ・ロビーにて
東京アメリカンクラブ・ロビーにて

 
3月上旬、港区の麻布十番界隈を歩いてみた。
 
『今この地域は、おしゃれなイメージが定着している。昔は狸穴(マミアナ)という名前が定着していたので、狸が出るという泥臭いイメージがある。またこの地域は、昼と夜の人口が違う。異国情緒漂う街並みが連なると思えば下町風情が色濃く残る地域もある。
昔の地名の方が、親近感があるし、馴染みやすいと思います。もっと昔の地名を意識して、残し、いにしえの文化を継承し、引き継いでもらいたいんです。消えたら、元には戻すことは容易ではありませんからね。昔の地名をもっと大事に、もっと大切にしてほしい。昔を残した中での新たな発見もあるかもしれないのに。もっと若い人たちが古いものを残しながら若者目線で新たな発掘をし、斬新さを際立たせていったらどうでしょうか。街並み、地域というものを訪れる人にとって親しみのあるものにしてほしいのです。それがオンリーワンのまちづくりの最初の一歩ではないかと思う』と、石井社長は語った。
 
様々な文献をひも解くと、かつて、この辺りは江戸時代には武家屋敷が並び、明治時代末期までは瀟洒な住宅街だったという。
狸穴の坂の下にはかつて、『狸蕎麦(一名作兵衛蕎麦)』という名代の蕎麦屋があったといい、色は黒いが味は確かであると評判を呼んでいた。その起こりは、徳川の大奥を荒らしまわったという狸穴の古狸を内田正九郎という侍が討ち取り、その狸の霊を蕎麦屋の作兵衛が屋敷内に祀ったことから『狸蕎麦』の名がついたものだと書いてある。それほど古いともいえない昭和の時代にも狸穴には『狸蕎麦』の暖簾で営業しているお蕎麦屋さんがあったという。
 狸の穴という、いかにも愛らしく、かつ怪しげな地名と「狸蕎麦」のイメージのギャップを楽しみながら歩いてみるというのも面白いのでは。
「狸穴」という地名の由来は、長い坂下に雌狸の棲む大きな洞穴があったということ。エピソードとしては寛永21年(1644年)には、将軍・徳川家光がこの穴の視察を命じたという話も残っている。今となっては真偽のほどは、わからないのだが・・・。
☆今回の対談の会場「東京アメリカンクラブ」についてひとこと
港区にある会員制社交クラブ
現在、アメリカ人と日本人を中心に52ヶ国に及ぶ約5,000名のメンバーと約12,000名の家族会員が所属しており会員になるためには現会員2名の推薦を受け、審議会による英語の面接を受ける必要がある。
◆ここに来たら立ち寄ってみたい周辺環境◆
 
東京タワー
在日本アフガニスタン大使館
ロシア連邦大使館
カザフスタン共和国大使館
六本木ヒルズ
東京プリンスホテル
ザ・プリンスパークタワー東京
グランドハイアット東京
麻布十番
 
◆ランチ◆
東京アメリカンクラブ
住所 〒106-8649 東京都港区麻布台2-1-2 東京アメリカンクラブ3F
電話 03−4588−0675
交通 東京メトロ日比谷線 神谷町駅
   都営地下鉄大江戸線 赤羽橋駅
※完全予約制 コース料理

※この旅スマ2対談は毎月1回更新される予定です