≪旅スマ2対談≫
第七回『観光バスに乗ったらバスガイドですね』
〜株式会社旅行新聞新社・代表取締役石井貞徳氏と
トラベルキャスター&旅スマ津田令子〜
マンダリンオリエンタル 東京 ロビーにて
津田 今非常にバス旅が人気です。なぜこんなに人気なのでしょうか。
石井 そうですね。バスというのは楽ですよね。電車だと、ラッシュ時でも駅から目的地まで自分で行かなければならない。バスは、ドアツウドアで、目的地まで運んでくれます。とても楽ですよ。
津田 『楽さ』ってとても重要ですよね。それと+αの魅力があると思うんです。例えば、女性向けにツアーを組む。歴史やお花鑑賞やその土地ならではの食事といった付加価値をつける。バスに乗ることの快感を見出してもらうことでも人気があると思うんです。
石井 そうですね。魅力といえば、やはりバスにはバスガイドですよ。バス旅というのは学生時代に修学旅行などで初めて団体旅行したんです。その時に、何でも知っていて綺麗なバスガイドさんに会って、子供心に憧れました。今のバスガイドの方は大変な仕事のため居着かないみたいですが、現役を引退し、結婚、子育てをして経験を積んでから復帰した方たちのバスガイドは味がありますよ。なにより言葉一つにでも説得力、重みがあって、安心できるんですね。
津田 バスガイドさんによって旅の魅力が左右されますよね。某バス会社のバス旅がとても人気なのですが、その秘密は昭和のレトロ感を醸し出す、かんかん娘の曲を流すなど、懐かしさを感じさせてくれるんだそうです。
石井 懐かしさ、郷愁ですね。郷愁を思い起こす旅というのはいいですよ。年配には特に受けます。私も好きですね。それと、バスに乗ったらバスガイドがいなくちゃ。バス=ガイドでなければ、魅力がないですよ。クリームのないコーヒーみないなものでね。あとは安さも惹かれますよね。食事代、運送代含まれて五千〜一万円ですから。デメリット面でいえば、時間が読めないことかな。渋滞に巻き込まれたら、早く帰りたい気持ちになって楽しかった旅が台無しですよね。そこをいかに楽しい気持ちを持続させて、嫌な気持ちにさせないかはバスガイドの腕ですよ。最後に一番大事なことですが、ドライバーの運転です。安心安全はもちろんのこと、バス酔いをさせない技術は、運転手さん次第です。普段行けないところに、バスだと行きやすい。体感、体験ができる。付加価値があるからこそ、バス旅の人気は衰えないんではないでしょうか。
マンダリンオリエンタル 東京 マンダリンバー玄関にて
※この旅スマ2対談は毎月21日に更新される予定です